たっぷりの食物繊維と、ぬめり成分里芋TARO

  • 秋素材
  • 旬:10~12月
  • 科名:サトイモ科
  • 原産地:インド等

日本では稲作以前から食べられており、親いもを中心に子いも、孫いもも育ちます。主な成分はデンプンとタンパク質ですが、ほかのいも類と比較すると、水分が多くカロリーが低めです。塩分の排出を助けるカリウムがとても豊富で、さつまいもに匹敵するほど、たっぷりの食物繊維を含んでいます。さらに、特有のぬめり成分にも、粘膜の保護や免疫力アップなどの効用があるとされています。


免疫力アップには「ガラクタン」

ぬめりのもとにはガラクタンといわれる食物繊維も含まれ、免疫力アップの作用があるとされています。かぜなど感染症の予防にも役立つといわれています。また、余分なナトリウムを排出してくれるカリウムが多く、高血圧症などの生活習慣病の予防にも役ちます。

親いも・子いも・孫いも…どこを食べる?

親いも・子いも・孫いも…どこを食べるかによって、親いも用品種、子いも用品種、親子兼用品種に分けられます。一般には子いも種が里いもとして出回っている。産地によってそれぞれ個性があり、食感や味わいに違いがあります。

土垂れいも
土垂れいも関東地方で主に栽培される代表的な子いも用品種。ころんとした楕円形で、孫いもも使います。粘りがあって煮くずれしにくい。

京いも
京いも親いもだけを食べる品種。円筒形をしていて外見が"たけのこ"に似ていることから「たけのこいも」と呼ばれることもある。

えびいも
えびいも京野菜のひとつで、デンプン質のほっくりとした食感と、ほどよい粘り、なめらかな口当たりが特徴。形や表面の縞模様がえびに似ているのが名前の由来。

セレベス
セレベス別名「赤芽」「大吉」といい、インドネシアのセレベス島(現材のスラウェシ島)から導入した里芋。親芋、子芋とも食べられる。

石川いも
土垂れいもよりも小さく直系4~5cmの丸型。やわらかくあっさりとした味わいが特徴。皮つきのまま蒸して皮をむいて食べる"きぬかつぎ"に使われる。

やつがしら
親いもと子いもがひとかたまりになっている。ホクホクして味がよく、煮くずれしにくいのが特徴。正月料理や祝い事によく利用される。

雨傘?日傘?さといもの葉
さといもの葉さといもの葉の表面は特別なワックスで覆われ、さらに表面は細かくデコボコの状態になっているので強力なはっ水性が生まれるのだそうです。この高い撥水性は、なかなか科学的にも作れない超撥水性と呼ばれるレベルということです。さといもはこの超撥水性の葉で、スコールや大雨が降ったとき、雨水の重さから身を守り、さらに水分がないと育たないため、地面の水分を保つため、影を作り地表の水分の蒸発を防いでいると考えられています。さといもの葉は、雨晴兼用傘にもなるスグレモノといえます。

素材の選び方

皮に傷がなく、しっとりとした湿りけがあるものを選びます。ふっくらと丸みがあり、重量感のあるものを選びましょう。芽が出ているものや、軽く押さえて、下部がふかふかするものは注意。泥つきのほうが洗ったいもよりも日もちがよく、風味が長もち。

素材の小ネタ1

里芋といえば、煮っ転がしにしたり、コロッケに入れたり、味噌汁の具材にしたりと、色々な食べ方があります。そんなお馴染みの里芋についてですが、意外な効能を持っています。なんと里芋には、炎症を抑えるという効能があり、慢性気管支炎にとてもよく効くそうです!

素材の小ネタ2

江戸時代は里芋をすりつぶして、布にはり、肩こりや腰痛、リウマチなどの炎症部分に貼り、薬としても重宝されていました。この方法は、芋パスターと言われ今でも「里芋粉」が市販されており、おばあちゃんの知恵袋的に語り継がれています。

さといもの花

さといもは雌雄同株の植物です。日本で里芋の花の開花は珍しく、淡い黄色で水芭蕉のような仏炎花の花形が特徴です。開花時期は8月~9月頃で、熱帯植物のため日照や気温などの条件が揃った場合に花が咲くことがあります。


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