ミネラルたっぷり、緑黄色野菜ほうれん草SPINACH

  • 秋冬素材
  • 旬:11~1月
  • 科名:ヒユ科
  • 原産地:西アジア

ミネラルたっぷり、緑黄色野菜の王様のほうれん草は、中国から伝えられた東洋種と、欧米から入ってきた西洋種があり、いずれも西アジア原産といわれています。昨今は東洋種と西洋種の両方よいところをとった交配種が主流となっています。野菜の中でもたいへん栄養価が高いことで知られ、貧血対策に重要な鉄分や、この吸収を助けるビタミンC、造血に働く葉酸などが含まれていて、女性は特に注目したい野菜です。


貧血予防に有効な成分が豊富

貧血の予防に欠かせない鉄分が豊富で、造血ビタミンとも呼ばれる葉酸や、鉄の吸収をサポートしてくれるビタミンCをはじめ、B1、B2、マグネシウム、亜鉛などの栄養素も含まれています。

動物性タンパク質といっしょに

動物性タンパク質を含む食材といっしょに食べると、吸収率がアップするので、お浸しにちりめんじゃこや削り節を添えたり、卵やベーコンと炒めたり... 効率よくとり入れる工夫をすると良いでしょう。

小数点を打ち間違えた?
1870年に「ほうれん草」には鉄分がとてつもない高レベルで含まれているという説を発表した博士がいました。しかし、1937年に同じ博士自身が、数値の小数点を打ち間違えたことを明らかにしたということです。鉄分の含有量が10分の1になっても、その含有量は100gあたり3.7mgといわれていて、野菜の中では多く含まれています。

日本で作られる品種は100種以上!
日本の品種の多くは、「交配種」東洋種」「西洋種」の3種類です。また、糖度を高めたものや、生食できるようにアクを抑えて品種改良されたサラダ用などがあります。

交配種(一代雑種)
交配種(一代雑種)西洋種と東洋種の特性を生かして交配したもので、えぐみやくさみが少なく、いろいろな料理に使える。

ちぢみほうれん草
ちぢみほうれん草「寒じめ」という栽培法法で、冬の寒さを利用します。葉が厚く、糖度が高まります。葉にしわが入って縮れたように見えるのが特徴。

サラダほうれん草
サラダほうれん草アクが少なく、生食できるように改良されたもの。多くは水耕栽培されていて、葉の色が薄く、茎は細くやわらかい。

江戸時代には"お浸し"を食べていた?
井原西鶴の文芸作品で知られる「好色一代男」に"ほうれんそうのひたし物"が登場しています。

素材の選び方

全体がピンとし、張りがあり、葉が厚く、緑色が濃いものを選びます。茎が太く、根元の株がふっくらとして赤みのあるものが良い。

素材の小ネタ1

ほうれん草から連想されるアメリカアニメのヒーローはポパイです。ポパイの好物は、「ホウレンソウ(の缶詰)」で、食べることで強くなり、宿敵ブルートをやっつけてオリーブを助けるストーリーが有名です。実はポパイがほうれん草を好きだったのは、アメリカ国内のPTAの様な団体と野菜嫌いの子供に悩んでいた母親達がたくらんだ、一種の策略だったのです。当時(1929年)のアメリカの子どもたちには、ほうれん草嫌いの子どもが非常に多かったのです。ほうれん草は、ビタミンA、ビタミンB1、B2、鉄分などの栄養素を豊富に含んだ、育ちざかりの子どもにはピッタリの食べ物。これをなんとか子どもたちに食べさせたいという親たちの意向をくんで、ポパイはほうれん草が大好きなキャラクターになったのです。(当時はほうれん草の缶詰はまだ製造されていなかった。)

素材の小ネタ2

ほうれん草の葉の形が昔と現在では違っていることはご存じでしょうか?昔は、葉に切れ込みが沢山あってギザギザした形でしたが、今のほうれん草の葉には2-3の切れ込みがあるだけです。この理由はほうれん草の品種改良が進められ、和種と西洋種の掛け合わせが行なわれたためです。そのためギザギザした葉の和種と、ギザギザのない西洋種の間になっています。また、和種と西洋種は収穫期が違っていて、収穫期が秋から早春の和種と、春から夏の西洋種をかけあわせたことで、いまでは一年中ほうれん草が食べられるようになりました。

ほうれん草の花

雄株の先端にたくさんの花が咲き、雌株は葉の付け根に数個咲かせます。


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