注目はアスパラギン酸アスパラガスASPARAGUS

  • 春素材
  • 旬:5~6月
  • 科名:ユリ科
  • 原産地:ヨーロッパ沿岸

江戸時代に日本に渡来した当初は観賞用とされていましたが、大正時代から食用として楽しむようになりました。通年手に入りますが、多くはハウス栽培や輸入品です。本来の旬は夏で、この時期に出回るものはほのかな甘みがあります。糖質が多いため、カロリーはやや高めですが、疲労回復に有効といわれるアスパラギン酸をはじめ、ビタミンC・B群、β-カロテンのほか、葉酸やルチンなど栄養を多く含む野菜です。


アスパラガスから発見!アスパラギン酸

アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、19世紀にアスパラガスから発見されました。この成分は穂先に多く含まれるといわれています。体内の新陳代謝に重要な役割を果たし、糖質や脂質をエネルギーに変換します。そのため、疲労回復やスタミナ増強などに効果が期待されています。また、ビタミンB群・C、β-カロテン、カリウムのほか、毛細血管を強化するといわれるルチンなども含まれており、食物繊維やオリゴ糖も豊富です。

アスパラガスは立てて保存
収穫後も株元が下、穂先が上になっている状態がもっとも自然な形で、余計なエネルギーを使わなくてすむため。これを横に寝かせて保存するともとの自然な状態に戻ろうとしてエネルギーを使い栄養価や鮮度が下ちます。鮮度が落ちると、水分が失われていき、細くなったり、しわが寄って曲がることもあります。

種類は少なく、グリーン、ホワイトと紫とミニ!
日光を浴びて育つグリーンアスパラガスのほうが、ホワイトアスパラより栄養価は高いといわれています。

グリーンアスパラガス
グリーンアスパラガス一般的に流通しているアスパラガスで、地中からでた芽を、そのまま日に当てて育てたもの。全体が緑色なのが特徴。旬のものは甘みがあって歯ごたえもよく風味豊か。

ホワイトアスパラガス
ホワイトアスパラガス地中から出た芽に土などをかぶせて日光を当てずに育てたもの。ヨーロッパでは春を告げる野菜として人気。全体にかたいので、皮をむいてからゆでる。

紫アスパラガス
紫アスパラガス全体が紫色。この紫色はアントシアニンなどのポリフェノールによるもの。成長したり、加熱すると紫色の色素が消えて緑色になる。

ミニアスパラガス
ミニアスパラガスグリーンアスパラガスを早どりしたもので、全体に細く、長さは10~12cm。比較的やわらかい。

素材の選び方

鮮やかなグリーンで、茎の太さが一定のものを選びます。穂がしかっりと詰まっていて、穂先がピンとしているものを選びます。穂先の下首の部分が太く、張りのあるものは新鮮でよい。

素材の小ネタ1

缶詰には、ホワイトアスパラしかないことはご存知でしょうか? アスパラガスの缶詰の製造がはじまった当初は、グリーンアスパラの缶詰もつくられていました。しかし、缶詰類は高温加圧殺菌する必要があり、これをグリーンアスパラに施すと、本来の鮮やかな緑色が色あせ、変色してしまいます。

この色あせた緑色が当時の消費者には不評でした。そのため、グリーンアスパラの缶詰の製造は中止され、ホワイトアスパラ缶だけが製造されるようになったのです。

素材の小ネタ2

アスパラガスにはオスとメスがあり、オスの方が繁殖力が高くてよく育つので、私たちが普段食べているのはほとんどがオスなんだそうです。オスとメスの見分け方は、穂先がキュっと締まっていて、比較的太いものが「メス」、穂先がバラバラで広がっていて、比較的細身のものが「オス」だそうです。メスは花の後に直径7~8ミリの丸い実が付き、秋には赤く色づくので観賞用にはメスが最適です。

アスパラガスの花

クリーム色の花をつけます。収穫しないと2mを超える程に。


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